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船越の舞台(三重県の漁村に有った舞台) [日本民家園]

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 船越の舞台は、三重県の英虞郡船越村(現志摩郡大王町船越)の船越神社境内に建てられた歌舞伎舞台で、船越村は志摩半島の南端、複雑な海岸線を持つ英虞湾の奥に天然の良港を抱く、典型的な漁村で地芝居や買芝居を演じるためのこうした舞台は幕末期から明治にかけて多く造られましたが、船越のような漁村の舞台は珍しいそうです。

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 舞台は妻を正面に見せた入母屋造で、大棟の端部には鰭に籠彫様の菊水の文様をあしらった見事な鬼瓦を乗せる。出語りは、右手の太夫座は唐破風、左手の花座はそれより簡素なむくり破風の切妻屋根を付け、ともに細かい出格子窓を設ける。この出語りの存在が舞台に華やいだ雰囲気を添えるのに大いに役立っています。船越の舞台は村方の歌舞伎舞台としては規模・内容ともに充実しており、またその由緒等も明らかな貴重な民俗文化財です。

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 舞台はこの種の建築としてはかなり規模が大きく、設備も整って、間口6間、奥行5間とかなり広く、中央には直径5.4mの回り舞台を備え、舞台下の奈落には舞台回しのための装置が設けられています。

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  船越神社の祭礼は毎年旧の6月14日で、その前後の13日から15日にかけて、氏神様に芝居を奉納するのが慣例となっていて、そのために用意されたのがこの舞台で、現在のものは1857年の建立です。

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画像はフォトムービーでもお楽しみください・・・・


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